ポリオレフィン用 加工助剤マスターバッチ【PFASフリー】

加工助剤(Polymer Processing Aids : PPA)は、ポリオレフィンフィルムの押出成形において、メルトフラクチャーやシャークスキンの防止、ダイリップの目やに抑制、背圧の低減、および生産性の向上に効果的な添加剤です。

加工助剤の主成分としては、従来よりフッ素樹脂が主に用いられてきました。これらのフッ素樹脂はPFAS(ペルフルオロアルキル物質及びポリフルオロアルキル化合物)に分類され、昨今はPFASの管理・規制の必要性が議論されています。

INGENIAでは、フッ素樹脂・シリコーンを含まない加工助剤マスターバッチを開発・製造しております。

この非フッ素系加工助剤MBはその効果が高く評価され、多くのポリオレフィンフィルムメーカーで採用・使用されています。

加工助剤なしのフィルムは
表面が粗くヘイズが発生
加工助剤を使用することで
表面が滑らかになり透明性が高くなります

【PFASフリー】加工助剤マスターバッチの特徴

  • フッ素樹脂・シリコーンを含まない
  • フッ素樹脂系PPAと同等以上のメルトフラクチャー抑制効果、目やに蓄積予防効果
  • 高い透明性、シール性能、摩擦係数の維持

【PFASフリー】加工助剤マスターバッチのラインナップ

IP1171

PFASフリーの加工助剤マスターバッチで、フッ素系加工助剤と同等以上の効果を発現します。

メルトフラクチャー・シャークスキンを短時間で抑制し、ダイリップの目やにの蓄積も効果的に予防します。

LLDPEフィルムの高い透明性、衝撃強度、摩擦係数、シール性能を維持します。

日本の食品衛生法ポジティブリストを含む、主要国の食品接触規格に適合します。

フッ素系加工助剤との特性比較

メルトフラクチャーの抑制時間

LLDPEフィルムの押出成形時にメルトフラクチャーを抑制するまでの時間を比較しました。

IP1171(PFASフリーPPA) を添加することで、IP1130 (一般的なフッ素樹脂PPA)よりも短時間でメルトフラクチャーが抑制されました。

ダイリップの目やに防止性
摩擦係数(滑り性)

樹脂フィルムの層間またはフィルム・加工機間の摩擦の増加は、生産速度の低下や後工程の停止を引き起こすリスクがあります。
滑剤は摩擦係数を低減する効果がありますが、フィルム中の他の添加剤によってその効果が抑制されることがあります。フッ素系PPAは一般的に摩擦係数への影響がほとんどありません。
Ingenia IP1171(PFASフリーPPA)も同様に、摩擦係数への影響がほとんどないことが確認されています。

透明性(ヘイズ)

包装フィルムにおけるヘイズは、添加剤の組み合わせにより変化しうる重要な評価項目です。
加工助剤は、添加量が不足あるいは過剰になるとヘイズに悪影響を及ぼすことがあります。添加量が不足するとメルトフラクチャー抑制ができなくなる一方、添加量が過剰になると目やにが多く発生し、フィルム上にゲルが発生するリスクが高くなります。
Ingenia IP1171は、PFASフリーでありながら、フッ素系PPAと同様にフィルムの透明性を高く維持することができます。

【PFASフリー】加工助剤マスターバッチのカタログ

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